AIよりもっと怖い!税理士にとって本当の脅威とは?

こんにちは、はらすけです。

僕はFラン大学卒(理系)で、限りなくブラックに近い中小企業を30歳で退職、それから勉強を始めて6年かかって税理士になりました。(プロフィールの詳細

AIの進化で税理士の仕事は将来なくなる」ということをよく耳にします。

2014年にオックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文「未来の雇用」には、702の職種の中で今後20年間にコンピューターに取って代わられる可能性の高い仕事が列挙されています。

その中には、税理士の仕事内容である「税務申告書代行者」「簿記・会計・監査の事務員」が上位にランクインされています。

(出典:週刊現代

しかし、税理士にとって本当の脅威はAIではなく「簡素化」「規制緩和」です

この記事では「簡素化」と「規制緩和」がなぜ脅威になるのかについて解説します。

AIが進化しても税理士の仕事が無くならない3つの理由

2019年10月29日

 

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日本の税理士制度は「異常」

税理士は税務代行業務等(納税者の税務関係の業務を代行して行う業務など)を「独占業務」として行うことができます。

実は、日本のような「税理士制度」を採用している国は世界的にも少ないです。

日本以外ではドイツ、オーストラリア、中国、韓国が採用しているようです。世界約200カ国のうち5カ国(2.5%)ですからかなりマイナーですよね。

ほとんどの国では、「税理士」という資格自体存在していなかったり、だれが税務代行業務等をやってもOKだったり、公認会計士が兼務で行うことが常識となっています。

しかも日本の税理士は税務代行業務等を「無償独占業務」として行っています。

つまり有料はもちろん、無料でもやっちゃダメ!ってことです。

もしかすると、無償独占業務としているのは日本だけかもしれません(ほかにあったら教えて欲しい)。

世界の常識からみれば、日本の税理士制度はかなり「異常」だということをまず認識して欲しいと思います。

日本の税制は世界的にみても複雑

国税庁ホームページによれば

税の三原則 

社会の構成員として、税を広く公平に分かち合っていくため、「公平・中立・簡素」を原則とした税の制度としています。(国税庁HPより引用)

と書いてあります。

国税庁は「簡素」について、税制の仕組みをできるだけ簡素にし、理解しやすいものにするとしています。

しかし、日本の税制は「簡素」とはほど遠く、とても複雑な制度となっているのが現状です。

日本の税制があまりにも複雑であるため、大企業等の一部を除くほとんどの企業は自ら税務申告書を作成することができません。

ですので、企業は税務申告業務を税理士に頼っています。

その依存度は約90%と言われています。

では、日本の納税環境は世界的に見てどうなんでしょうか?

それが分かる資料として「ビジネス環境ランキング」というものがあります。

これは「世界銀行」が毎年発表しているもので、約190の国と地域を対象に、ビジネス活動における制度的環境を10分野に区分して比較評価したものです。

つまり、「ビジネスのしやすさ」をランキング化したものです。

2019年10月に発表されたランキングによれば、GDP世界第3位の経済大国である日本の総合順位は29位となっています。

これに対し「納税環境」については51位とかなり低い順位となっています。

「納税環境(Paying taxes)」とは会社が負担しなければならない税金の多さ、納税にかかる手続きの利便性などについての項目です。 

その他の項目については以下の通りです。

ビジネス環境ランキング
日本 総合順位29位(39位)

※カッコ内は前年の順位

・事業設立の容易性 106位(93位) 

・建設許可取得の容易性 18位(44位)

・電力事情 14位(22位) 

・不動産登記の容易性 43位(48位)   

・資金調達環境 94位(85位)   

・少数株主保護 57位(64位) 

納税環境 51位(97位) 

・貿易環境 57位(56位) 

・契約執行状況 50位(52位) 

・破綻処理 3位(1位) 

零細企業が税理士に支払う顧問報酬は、僕の感覚だと年間で約40~100万円だと思います。

もちろん「赤字」でも支払わなければなりません。

しかも、日本にある約270万社の企業のうち約62%は赤字なので、この「第2の税金」ともいえる顧問料報酬は、規模が小さい個人事業主や零細企業にとっては大きな負担となっています。

特に創業したばかりの事業者にとっては大きな問題です。

引用:国税庁HP

アメリカはついに規制緩和へ動き出した

アメリカでは年々新しく法律が誕生し制度が複雑化することで、企業がそれに対応するためのコスト負担(トランプ大統領いわく「隠れた税金」)が増加し、特に中小企業の経営が圧迫されるという問題を抱えていました。

これに対処するため、トランプ大統領は2017年1月新たな規制を1つ導入する際には、既存の規制2つを廃止することを義務付けた、大統領令に署名しました。【トランプ氏規制緩和へ大統領令 「1つ導入なら2つ廃止」】2017年1月31日 8:33 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 北米 米国 ]

この件について、もっと詳しく知りたい方はこの本をおススメします。

日本にも規制緩和の波がくる

消費税増税、働き方改革などの影響で、日本はさらに「デフレ化」が進行する可能性が高いです。物が売れなくなれば、当然企業の利益も減ります。

そうすると企業にとって固定費である「第2の税金」による負担が増々大きくなります。

税制が簡素化され、企業が自分で税務申告することが可能になれば、「第2の税金」問題も大幅に改善します。

現在どんどんグローバル化が加速しています。

「日本の税理士制度の異常さ」「ビジネス環境ランキング」「アメリカの現状」を見ると、やがて日本でも「税制をもっと簡単にしろっ!」という声が活発化してもおかしくありません。

税務申告が誰でも簡単にできるように「簡素化」され、さらに「無償独占業務」の規制が緩和されれば、税理士の存在価値って、、、。

まとめ

ここがポイント!

・日本の税理士制度は世界的にみても異常

・日本の税金制度はとても複雑なので、グローバル時代にマッチしていない

・アメリカは規制緩和により「第2の税金」問題に対処し始めた

・税制が簡素化され、税理士制度の規制緩和が行われる可能性は十分ある 

2019年1月に開催された「ダボス会議」で「今生まれた子どもが成人して仕事に就く時、その65%が現在まだ存在しない仕事だ」という統計を発表しました。

つまり、世界のグローバリスト達は今後20年ほどで新しく誕生する仕事がかなりあることを予言しています。

今の世の中「永遠に安泰」な仕事なんか存在しません。

将来的に税金に関する制度が大幅に簡素化されたとしても「じゃ、どうすれば生き残れるのか?」を常に考えることが大切です。

固定観念にとらわれず、自分の知識、経験や好きな事を活かして「新しい仕事」を発想できる人になることが、生き残りのポイントなのかもしれません。

最後までお読みいただいきありがとうございます。

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