こんにちは、はらすけです。
僕はFラン大学卒(理系)で、限りなくブラックに近い中小企業を30歳で退職、それから勉強を始めて6年かかって税理士になりました。(プロフィールの詳細)
経団連は2019年11月14日、大手企業の年末のボーナス妥結額の第1回集計を発表!
回答した12業種82社の平均は前年冬から1.49%増の96万4543円で、第1回集計としては2年連続で過去最高を更新し、5年連続で90万円を超えたそうです。
さ、さすが大手企業の冬のボーナスは凄まじいです。
しかし、中小企業庁が作成した「2019年版 中小企業白書」によれば、全国の会社従業員の約70%は「中小企業」に属しています。

メディアではなかなか取り上げられない、中小・零細企業の「冬のボーナス事情」について書いてみたいと思います。
業種別の冬のボーナスの平均支給額

平成30年の実績で見ると、トップの「電気・ガス業」750,450円と最下位の「飲食・サービス業等」70,398円との差はなんと680,052円…同じ「仕事」とはいえ10倍以上の差があるとは驚きです。
会社規模別の冬のボーナスの平均支給額

平成25年から平成30年までの6年間の推移を見てみると、全体的に冬のボーナスは上昇傾向にあります。しかし、99人以下の企業は6年前に比べて増加額が10,000円以下と、ほぼ横ばいに近い状況になっています。
冬のボーナスを支給する会社の割合

そもそも、冬のボーナスが当たり前と思っているのは大手企業や公務員だけです。従業員29人以下の「零細企業」に至っては、冬のボーナスが支給されないところが約30%もあります。
大手企業のサラリーマンからすると信じられないかもしれませんが、税理士として零細企業の実情を数多くみている僕からすれば、ごくあたりまえの現実です。さらに、従業員数が10人以下になると、冬のボーナスが支給されない会社の割合はもっと高くなっていると思います。
冬のボーナスは月給の何倍もらえるの?

冬のボーナスは月給のおよそ1カ月~1.5ヶ月分。
ここでも、会社規模による格差が顕著に現れています。29人以下の会社の従業員からすれば、冬のボーナスが支給されない会社が約30%もあることを考えると、もらえるだけでもラッキーという感覚かもしれません。
最後に
全国のサラリーマンの約70%を占める中小零細企業。毎年、冬のボーナスの過去最高を更新し続ける大手企業に比べると、かなり厳しい現実となっています。
しかし、大手企業にいるからといって安心はできません。
2019年になって、経団連会長やトヨタ自動車の社長などの経済界の重鎮が相次いで「終身雇用の見直し」について言及しました。そして、2019年1月~9月に希望退職や早期退職者を募集した上場企業は27社で、対象人員は1万342人と6年ぶりに1万人を超えました。
これからは、自分で考え、自分で稼ぐ能力を身に付けることを、真剣に考えることが必要になってくることは間違いないと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
コメントを残す