『親が税理士』の私が別の税理士事務所へ転職活動した時の体験談

「親が税理士だと、親以外の経営する税理士事務所へは就職しづらい」

と聞いたことがある方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?

私の父は税理士で、税理士事務所を経営しています。

今回は、そんな私が親以外の税理士事務所に転職した体験談をお話しします。

転職活動当時のプロフィール

・26歳女性で未婚
・父は税理士
・そこそこのランクの私立大学卒(文系)
・大学院卒(税法2科目免除)
・科目合格(財務諸表論)
・父の税理士事務所での実務経験2年ほど、将来的には継ぐつもり
・修行の意味で地元(地方)の会計事務所への転職を希望

補足をすると、私は大学院1年生までは研究者を志しており、税理士になるつもりは全くありませんでした。

しかし、研究一本で生きていくことが難しいと考え税理士を目指しました。

税法2科目免除が出来るように論文のテーマや指導教官の変更・他大学院の講座を受講するなどをして、税法免除が狙える論文を書いて大学院前期課程を修了することができました。

その後、少し親の税理士事務所に勤めています。

地元の税理士事務所ではほとんど書類落ち

父の税理士事務所で働きながら「資格の大原」に通っていた私は、財務諸表論合格を期に他の税理士事務所へ転職したいと考えました。理由としては、以下の二つです。

・父の税理士事務所だと甘えが出てしまう、自分が事務所を引き継げる能力が欲しい
・税理士としてだけではなく、社会人として経験値を積みたい

そう思った私は、ゆる~く就職活動を開始しました。

そして、次のような条件の税理士事務所を希望しておりました。

・父の税理士事務所と同じくらいの規模の事務所
・貯金が少なかったため、実家から通える範囲の事務所

理由としては大学・大学院の時期は地元以外の場所に住んでおり、少々疲れていたこともあって「かかっこよく都会で仕事をしたい」という考えが特になかったからです。

しかし、ここで困ってしまいました。

私の通っていた大学院はほとんどが研究者志望であり、かつ「資格の大原」では友人がほとんどいなかったため、大学3年生や大学院1年生のときにやった就活と違って情報がないのです。

そこでネットで検索して近くの税理士事務所に片っ端から履歴書を送りました。

当時は転職を軽く考えていたし、とても行き当たりばったりだったと反省しています、、、。

その姿勢が見抜かれたのかどうかはわかりませんが、5社ほど履歴書を送り全て書類落ちしてしまいました。

一般事業会社の就活とは全然違ったため、びっくりしたのをおぼえています。

「資格の大原」キャリアナビでの紹介で就職活動を開始

そこで作戦変更し、当時通っていた「資格の大原」の「キャリアナビ」を利用することにしました。

理由としては、自分が税理士業界のことを全く知らないことを自覚したため、プロに相談したうえで活動をしたかったからです。

登録後、キャリアアドバイザーからアポイントの電話があり、日時を決めてカウンセリングを受けました。

カウンセリングは一時間ほどで、事前に提出した履歴書や職務経歴書を見ながら、志望規模や希望する事務所の条件について話しました。

そして、キャリアアドバイザーから「就職活動の動き方」について教えて頂き、「履歴書の添削」までしてもらいました。

翌日、税理士事務所の求人票がメールで送られてきました。

事務所規模を10名以下の小規模にするか、10名以上の大規模にするかで悩んでいたので、両方の求人票を送ってもらいました。

結局、「10名以下の事務所2社」「10名以上の事務所3社」、合計5社に履歴書を送りました。

その後、面接に呼ばれたのは10名以上の規模の事務所3社だけ、、、

いずれも地元から少し離れた地方都市にある税理士法人でした。

少し大手の税理士事務所で内定

結果としては、最初に面接をした税理士法人で即日内定を貰い、その会社に就職しました。

その税理士法人に決めた理由として「即日内定を出す所長の豪胆さにひかれた」と当時両親や友人に話していました。

しかし、それまで書類審査に散々落ちていたせいで、私の中で焦りがあったのが本当の理由です。

入社試験では「筆記試験」と「面接」がありました。

筆記試験は簿記の仕訳問題で、税理士試験に比べたら非常に簡単でした。

面接は所長と就職後の上司が試験官でした。

所長は公認会計士の資格を持つ豪胆な印象を受ける男性で、就職後の上司は物静かな印象を受けました。
面接で聞かれた内容は次の3つでした。

① やる気はあるのか

「大きな事務所ではないため、少し忙しいことがあるが頑張れるか?」、ということを聞かれました。

当然そのつもりで面接に行っていましたし、忙しい分自分の経験にもなると思う、と答えました。

また父の税理士事務所で働いていたということは、社会経験はゼロとして評価すると言われました。

② いつごろ税理士試験に受かりそうか

「今まで何年ぐらい試験勉強をしているのか?」「いつぐらいには合格する見込みか?」聞かれたので、当時作っていた学習計画を伝えました。

まt、税法科目免除の論文を書いていながら、税法科目に合格していないことを少し突っ込まれました、、、。

③ 親の事務所はどうするのか

「親の事務所を継ぐのか?」

この質問に一番時間を割かれました(時間としては2時間ほどでしょうか)。

父の事務所とその税理士法人はクライアントを奪い合う関係にあります。今回仮に縁があったとしても将来父の事務所を継ぐのであれば利益相反関係になるが、どうやってその問題を解消するつもりかという内容でした。

そのとき私は「ここまで立ち入った話をされるのか」と驚きました。

しかし、少し考えて所長の懸念は当然のことだと思いました。

私は「将来は父の事務所を継ぐことを視野に入れているが、それはその時にならないと分からない」と正直に答えました。

その答えに所長は「嘘を付かないんだね」と言って内定を出しました。

その後、この事務所では2年ほど働きました。

かなり忙しい事務所でしたが、その分かなり経験を積ませてもらえて感謝しています。

しかし、全然税理士試験の勉強が出来ず現在も勉強中のため、税理士受験生には向かない選択だったのかもしれないなと思いました。

これから会計事務所へ転職される方へ

① 親が税理士の場合、地元の小規模事務所への転職は不利

私の能力不足かもしれませんが、書類選考で落とされた事務所はやはり小規模の事務所がほとんどでした。

後に所長に聞きましたが、「やはり親が税理士だとクライアントを奪われるのではないかと警戒するし、小さな事務所だとクライアントの奪い合いが経営に直結するので、就職は厳しいのではないか」と言われました。

また、地元に近すぎると親の名前を税理士会で知っている可能性があるため、親の税理士から距離が離れている事務所を選んだほうがいいと思います。

② 親の事務所をどうするのか考えること

思いの他、親が税理士で事務所を経営しているのは、採用側からするとかなり意識するポイントです。

しかし、「親の事務所を今後どうしたいか」「自分はどういったプランでどんな税理士になりたいか」をしっかり考えていれば面接でカバーできます。

これは自己分析だと思って、就職活動前にしっかり考えたほうがいいと思います。

おじ部からの一言

将来的に親の税理士事務所を引き継ぐとしても、一度は「武者修行」として他の税理士事務所で働いてみたいと思うのは当然のことです。

しかし、受け入れる税理士事務所は相当悩むと思います。

この税理士法人の所長さんはきっと「一人の若者を育てる」という思いで、この方を採用されたんでしょうね。

「器の大きい」素晴らしい所長さんだと思いました。

貴重な体験談をありがとうございました。

 

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