脱サラして税理士を目指すときの注意点【人生を棒に振らないために】

脱サラして税理士を目指すときの注意点【人生を棒に振らないために】

自分は会社で働くことに向いてないのかも…。

そうだ!税理士資格を取得して独立開業しよう!

でも、脱サラして税理士を目指すときに注意する点ってあるのかな?

という疑問にお答えします。

僕は税理士になるため30歳で会社を退職、36歳で税理士になりました。

この記事では「脱サラして税理士を目指す際の注意点」について解説します。

税理士試験は国内屈指の難関資格。

脱サラして勉強したけど税理士になれなかった…という方を僕は今までに何人も見てきました。

せっかくのチャレンジで人生を棒に振ってしまっては意味がありません。

そんなミスをしないために、注意しておきたい点を僕の経験から解説します。

これから会社を辞める予定の方も、既に辞めてしまった方もこの記事を参考にして頂ければと思います。

脱サラして税理士になるまでの流れ

脱サラして税理士になるまでのザックリとした流れは以下の通りです。

脱サラして税理士になるまでの流れ
  1. 税理士試験に合格する
  2. 会計事務所で2年以上実務経験を積む
  3. 独立開業

①税理士試験に合格する

税理士として脱サラするには、税理士試験に受かる必要があります。

税理士試験の全11科目のうち「5科目」に合格できれば税理士資格を得ることができます。

税理士試験は「部分合格制」なので、1回の試験で5科目全部に合格する必要はありません。

1度合格した科目に有効期限はありませんので、毎年1科目ずつ合格を重ねることも可能です。

②会計事務所に転職して実務経験を積む

税理士として独立開業するためには税理士会に「税理士登録」する必要があります。

税理士登録するには「会計事務所や企業の経理等で2年以上の実務経験」が必要です(「会計事務所」と「税理士事務所」は同じものと考えてOKです)。

企業の経理職などで働いても実務経験にカウントされますが、独立開業を目指すのであれば「会計事務所一択」となります。

ですので、会計事務所で実務経験を積む方がほとんどです。

税理士資格を取る前の期間も実務経験としてカウントされます。

また、働きながら税理士試験の勉強する場合、あまりにも残業が多いと勉強する時間が取れません

会計事務所では職員に担当するクライアントが割り振られ、そこから得られた売上が給料に反映されます。

ですので、担当するクライアントの数が多いと残業も増えやすいです。

僕の個人的な感覚ですが、税理士試験の勉強をしながら会計事務所で働く場合、担当するクライアント数は「20件前後」にとどめておくと良いです。

担当件数と年収との関係について詳しく知りたい方は、こちらの記事「会計事務所で1人が担当する件数は何件が適正?年収との関係は?」を参考にして下さい。

会計事務所で1人が担当する件数は何件が適正?年収との関係は?

2022年8月4日

③独立開業!

税理士資格を取り、2年以上の実務経験をクリアできれば自分の税理士事務所(会計事務所)を持つことができます。

税理士として独立開業するには、自分が開業する地域の税理士会に開業の「登録申請」をする必要があります。

脱サラして税理士として開業するまでにかかる年数

税理士として独立開業するまでには最低でも「8~10年」かかります。

最速で税理士として開業を目指すなら、以下のルートがおすすめです。

税理士になる最短ルート
  • 1年目:働きながら簿記論または財務諸表論に合格
  • 2~4年目:退職して大学院(税法2科目免除)に入学&卒業、在学中に残りの科目に合格
  • 5~7年目:会計事務所で実務経験を積む
  • 8年目:独立開業

このルートは上手く行けば「約4年」で税理士になれます。

しかし、大学院と税理士試験の勉強を2~3年間併行するので、会社を辞める必要があります。

したがって、このルートを選択するにはある程度の「貯金」が必須となります。

独立開業は「2年以上の実務経験」があれば可能です。

ただ、個人的にはたった2年の実務経験で独立するのはおすすめできません。

税理士には「税務調査」「相続税申告」という重要な業務がありますが、実務で頻繁に出てくるものではありません…。

ですので、可能であれば最低でも3~5年は会計事務所で実務経験を積んでから独立する方が無難です。

最速で税理士になる方法については、こちらの記事「30歳社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!」で詳しく解説しています。

社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!

30歳社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!

2022年8月1日

脱サラして税理士を目指すときの注意点

脱サラして税理士を目指す際の注意点について解説します。

1科目合格してから今の会社を辞める

税理士試験は上位約15%が合格する「競争試験」です。

働きながら受験する社会人は勉強時間が限られるので、どうしても受験で不利になる傾向にあります。

なので、会社を辞めて受験に専念する人も多いです。

ここで注意して欲しいことは、会社を辞めて受験に専念するなら「最低でも1科目合格してからにする」という点です。

というのも、税理士試験では働かずに2~3年受験に専念しても、1科目も合格できない人がかなりいるからです。

仕事を辞め、何年も合格がゼロという状況を一度想像してみて下さい。

かなりメンタル的にしんどいですよ。

1科目合格できたということは、税理士試験に必要な「理解力」「継続力」「忍耐力」が備わっている証拠です。

したがって、次の科目も合格できる可能性が高いですし「自分でも税理士試験に通用する!」という自信がつきます。

また、会計事務所へ転職するときも科目合格があれば転職活動が有利になります。

特に30代以上で会計事務所に転職するなら、科目合格は必須と言っていいです。

僕は33歳の時に未経験で会計事務所に転職しましたが、応募要件に「科目合格」を挙げている会計事務所は非常に多かったです。

仮に税理士の道を諦めたとしても簿記論や財務諸表論に合格していれば、上場企業の経理職に転職できる可能性もあります。

実際に僕の友人は簿記論と財務諸表論に合格した後、超有名メーカーの経理に転職しました。

「今すぐ税理士試験に専念したい!」という気持ちは凄く分かります。

しかし、先々のことを考えると1科目に合格してから専念する方が無難です。

5科目合格(官報合格)にこだわらない

先述したように、税理士試験は全11科目のうち5科目に合格する必要があります。

毎年行われる税理士試験で地道に5科目そろえるのが王道の方法です。

この方法は合格すると「官報(かんぽう)」に名前が掲載されることから「官報合格」とも呼ばれています。

しかし官報合格にこだわりすぎると、5科目そろうまでに10年以上かかるケースも普通にあります。

ですので、最初は官報合格を目指すにしても進捗度合いによっては、大学院での税法科目免除に切り替えるといった柔軟さを持つことが大切。

特に、30~50代から税理士試験にチャレンジする方は要注意です。

今後、税理士として働ける年数を逆算し、自分なりの「期限」を決めておくと良いです。

目標は「官報合格」ではなく、「税理士として独立開業すること」であることを忘れないようにしましょう。

科目免除が可能な大学院を知りたい方は、こちらの記事「【2021年全国一覧】税理士試験の税法免除・会計免除が可能な大学院」を参考にして下さい。

2021年全国版 税理士試験税法免除が可能な大学院一覧

【2021年全国一覧】税理士試験の税法免除・会計免除が可能な大学院

2021年9月7日

貯金しておく

会社を辞めて税理士試験に専念したいという方は、事前に「貯金」をしておくことをおすすめします。

僕は30歳で会社を辞めた後、3年間アルバイトをしながら税法2科目免除を受けるために大学院に通いました。

会社を辞めたときの貯金は約400万円でした。

大学院の学費が約200万円必要だったので、生活費や予備校の受講料も考慮すると400万円でもギリギリといった感じでした。

大学院には奨学金(借入制度)があるので、自己資金が無くても卒業は可能です。

しかし、借入をしたくないという方は、事前に貯金をしておくことをおすすめします。

税理士になるまでいくら費用がかかるのか気になる方は、こちらの記事「税理士の予備校・大学院の費用は総額でいくらかかる?」も参考にして下さい。

税理士の予備校・大学院の費用は総額でいくらかかる?

税理士の予備校・大学院の費用は総額でいくらかかる?

2022年8月9日

実際の税理士に話を聞く

ネットや書籍の情報のみで「税理士っていいな!」と感じ、税理士を目指す方も多いです。

しかし、ネットや書籍では税理士になるメリットだけが強調されている場合もあります。

ですので、一度は本物の税理士に会って仕事内容等について話を聞いてみることをおすすめします。

「隣の芝生は青く見える」

税理士もメリットがある一方で、デメリットも当然あります。

税理士になるまでには莫大な「お金」「時間」「労力」がかかります。

ネットや書籍のみのイメージで税理士を目指して、あとで「こんなはずじゃなかった…」と後悔してからでは遅いです。

僕自身も当初は早く独立開業したいと考えていましたが、現在は会計事務所の「勤務税理士」という立場です。

いわゆる「サラリーマン税理士」です。

サラリーマン税理士は独立開業と比べると気楽なので、個人的には気に入っています。

税理士資格も実務経験もあるので、いざとなれば独立開業という選択もあります。

「選択肢が多い状況」が自分にはベストな状態だと途中で気が付きました。

税理士によって考え方は様々なので、できるだけ多くの税理士に話を聞くといいですね。

もし、税理士の知り合いがいない場合は、勇気を出してお近くの会計事務所に電話してみましょう。

税理士は「困っている人を助けてあげたい」という気持ちが強い人が多いです。

本気で税理士を目指したいという方には、きっと親身に対応してくれるはずです。

ただし、毎年12月~5月は税理士業界の「繁忙期」なので連絡は避けましょう。

クレジットカードを作っておく

会社を辞めて税理士試験に専念する場合は、会社を辞める前に「クレジットカード」は作っておいた方が良いです。

クレジットカードは分割払いなども選択できるので、もしもの時のために持っておくと安心です。

しかし、クレジットカードは誰でも簡単に作れるわけではありません。

クレジットカードを作るには「収入審査」を通る必要があるからです。

正社員として働いているなら問題なく審査に通ると思いますが、「無職」あるいは「アルバイト」という立場になると審査に通る可能性が下がります。

会社を辞めて「無職」あるいは「アルバイト」をしながら受験したいという方は、クレジットカードを作っておきましょう。

イオンカードのように「年会費が永久無料」のクレジットカードを選べば、保有していても費用は一切かかりません。

社会人から税理士を目指す方法(年代別)

税理士を目指す方法を年代別に解説します。

ここでは、なるべく「税理士になれる可能性が高い方法」をご紹介しています。

税理士資格は国内屈指の超難関資格ですので、税理士になれたらラッキーというのが一般的な感覚です。

でもご安心ください。

60歳から勉強を始めて税理士になった方もおられます!

【税理士合格体験記】60歳からのチャレンジ! 働きながら、大学院に通いながら、独学で「簿・財・消」に合格 (会計人コースWeb)

「もう年だから…」と諦めるのはまだ早いです。

20~30代から税理士を目指す方法

20~30代は独身の方も多いと思いますので、働きながら1科目ずつ合格を重ねる官報合格も可能です。

しかし、より早く確実に税理士になることを目指すなら、大学院での税法2科目免除を利用した方が良いです。

先述したように、まずは働きながら1科目合格を目指しましょう。

そして1科目に合格できたら、会社を辞めて大学院と税理士試験に専念する方法もありだと思います。

30歳から最速で税理士になる方法については、こちらの記事「30歳社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!」で詳しく解説しています。

社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!

30歳社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!

2022年8月1日

40代から税理士を目指す方法

40代になると結婚して子供ができ、住宅ローンを抱えている方も多いでしょう。

独身・実家暮らしの方のように、会社を辞めて受験に専念という選択は難しくなります。

ですので、働きながら税理士を目指すのがおすすめです。

また、税理士としてバリバリ働ける年数を考えると、より早く確実に資格取得する必要があります。

官報合格という選択は捨て、大学院での税法2科目免除を利用するルートに絞った方が無難です。

さらに、40代未経験での会計事務所へ転職は、20~30代の方に比べるとハードルが格段に上がります。

ここまで聞くと「自分には無理かなぁ…」て思うかもしれませんが、正しいステップさえを踏めば40代から税理士になることも可能です。

40代から税理士になる具体的なステップについては、こちらの記事「税理士を40代から勉強して目指すのは可能?具体的な方法を現役税理士がガチ解説」で詳しく解説しています。

税理士を40代から勉強して目指すのは可能?具体的なステップを解説

税理士を40代から勉強して目指すのは可能?具体的な方法を現役税理士がガチ解説

2022年8月6日

50代から税理士を目指す方法

50代になると子供も大きくなり手がかからなくなります。

お勤めの状況にもよりますが、50代は自分の時間を作りやすい年代かもしれません。

一方で、子供が高校・大学へと進学し「お金」がかかる年代でもあります。

ご家族の生活などを考えると、50代の場合は働きながら税理士を目指すのが無難と言えます。

50代から脱サラ税理士を目指す際、会計事務所への転職が最難関となります。

税理士試験の科目合格があったとしても、50代未経験の方がすんなり会計事務所に転職できる可能性は低いです。

ですので、何十回不採用になっても雇ってもらえる会計事務所が見つかるまで絶対に諦めないという気持ちが必要です。

50代未経験でも、これまでの社会人経験で鍛えた「コミュニケーション能力」などがあれば採用される可能性が上がります。

「自分の強みは何か?」あらためて自己分析することが転職へのカギとなります。

50代から税理士になる具体的なステップについては、こちらの記事「税理士を50代から目指すのは無謀?具体的な方法を現役税理士が解説!」で詳しく解説しています。

50歳から税理士を目指すのは可能?具体的な方法を現役税理士が解説!

税理士を50代から目指すのは無謀?具体的な方法を現役税理士が解説!

2022年9月11日

よくある質問

税理士は何歳まで働ける?

税理士は元気であれば何歳まででも働くことができます。

僕は所属している税理士会の研修に時々参加しますが、70代以上の税理士はたくさんいます。

税理士試験の独学は可能?

可能ですがおすすめしません。

税理士試験は上位15%のみが合格する「競争試験」です。

したがって、ライバルに勝たなければ合格できません。

予備校や通信講座など「税理士試験のスペシャリスト」から教えてもらう方がライバルに勝つ可能性が高いと考えるのが普通でしょう。

税理士試験は年に1回しか実施されません。

試験で不合格になると次のチャンスは1年後ですので、早く税理士になりたい場合は予備校か通信講座を利用しましょう。

僕ももちろん予備校を利用しましたし、知り合いの税理士も全員予備校か通信講座を利用して税理士になっています。

税理士試験の独学をおすすめしない理由については、こちらの記事「税理士試験の独学が「無理ゲー」だと思う5つの理由」で詳しく解説しています。

最近では、新型コロナウイルスの影響もあり非接触で勉強できる「オンライン通信講座」の利用が増えている印象です。

オンライン通信講座のスタディングはスマホで勉強ができ、簿記論と財務諸表論の2科目セットで「59,800円~」という低価格が人気で社会人を中心に利用者が急増しています。

スタディングは大手予備校の1/6程度の価格です。

スタディングは「大学院に通いたいし少しでもコストを抑えたい」という方にオススメです。

スタディング累計10万人 ⇒【スタディング体験談】仕事と子育てをしながら簿財2科目合格!

 

「安いけどホントに合格できるの?」と半信半疑の方も多いでしょう。

僕自身も半信半疑でしたので、スタディング税理士講座を徹底的に分析してみました。

結論を言うと、スタディングでも合格は十分可能です。

スタディングは無料体験ができるので、まずは自分の目で確かめてみましょう。

 

無料体験はこちらから ⇒ スタディング税理士講座【公式】

 

スタディングを税理士の目線から徹底分析した記事「スタディング税理士講座では受からない?評判・口コミを現役税理士が徹底解説」も合わせて参考にして下さい。

スタディング税理士講座では受からない?評判・口コミを現役税理士が徹底解説

スタディング税理士講座では受からない?評判・口コミを現役税理士が徹底解説

2022年10月21日

税理士試験に受験資格は必要?

会計科目は受験資格が不要なので、誰でも受験できます。

しかし、税法科目は受験資格が必要です。

税理士試験の全11科目の概要は次の通りです。

1 簿記論 必須科目 会計科目(受験資格は不要)
2 財務諸表論
3 法人税法 どちらか1科目必須 税法科目(受験資格が必要

受験資格の取得方法⇒理系卒が税理士試験の受験資格を簡単に取得する方法

4 所得税法
5 相続税法 選択科目
6 消費税法
7 酒税法
8 国税徴収法
9 住民税
10 事業税
11 固定資産税

 

税理士試験の受験資格について詳しく知りたい方は、こちらの記事「簿財は令和5年の税理士試験から受験資格撤廃!勉強時間はどれくらい必要?」を参考にして下さい。

簿財は令和5年の税理士試験から受験資格撤廃!勉強時間はどれくらい必要?

2022年8月9日

税理士の年収はいくらい?

独立開業した税理士の平均年収は「約744万円」

勤務税理士(サラリーマン税理士)の平均年収は「約700万円」

独立開業の場合、稼げる人と稼げない人の幅が大きいです。

いいわゆる「ピンからキリまで」です。

ですので、平均すると開業税理士も勤務税理士もそれほど大差がないというのが現実です。

税理士の年収について詳しく知りたい方は。こちらの記事「【税理士の年収】現実はいくら?女性税理士・勤務税理士についても解説」を参考にして下さい。

【税理士の年収】現実はいくら?女性税理士・勤務税理士についても解説

2022年8月11日

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