国税徴収法の難易度「★★★☆☆」
国税徴収法の難易度は税法の中では簡単めの「3」です。
国税徴収法は「ミニ税法」と呼ばれ、税法科目のなかでも学習するボリュームが少ない科目です。
問題構成は理論問題が100%です。
全11科目の中で出題が理論のみの科目は国税徴収法だけです。
「国税徴収法」は法人税・所得税・消費税などの国税の滞納があったときの処分、その他の徴収に関する手続の執行について定めた法律です。
また、実務において国税徴収法に関する知識が必要となるケースがあまりないので、法人税、所得税、消費税などのように、ある程度実務経験がある人が試験で有利になるようなこともありません。
したがって、税理士業界を全く知らない方であっても、ほぼ同じ条件で勝負できる科目ではないかと思います。
さらに、学習するボリュームが少なく、簿記の知識も必要ないので最初の科目に国税徴収法を選択される方もいます。
→→ 【スタディング体験談】働きながら3ヶ月で国税徴収法に合格!
とはいえ、税法科目を受験する受験生はすでに複数科目合格をしている場合が多いので、受験生全体のレベルが非常に高くなっています。その中で上位約10%に入ることはやはり至難の業です。
直近の「2022年第72回税理士試験」の受験者数と合格率は以下の通りです。
受験者数 | 合格者数 | 2022年合格率(%) | 受験者数占有率(%) | |
簿記論 | 12,888 | 2,965 | 23.0 | 31.9 |
財務諸表論 | 10,118 | 1,502 | 14.8 | 25.0 |
所得税法 | 1,294 | 182 | 14.1 | 3.2 |
法人税法 | 3,454 | 425 | 12.3 | 8.5 |
相続税法 | 2,370 | 336 | 14.2 | 5.9 |
消費税法 | 6,488 | 740 | 11.4 | 16.0 |
酒税法 | 454 | 60 | 13.2 | 1.1 |
国税徴収法 | 1,709 | 235 | 13.8 | 4.2 |
住民税 | 476 | 82 | 17.2 | 1.2 |
事業税 | 269 | 38 | 14.1 | 0.7 |
固定資産税 | 910 | 167 | 18.4 | 2.3 |
合計 (延人員) |
40,430 | 6,732 | 16.7 | 100 |
(出典:国税庁HP)
選択必須科目である「所得税法」より多い受験者数となっています。
所得税法と比べると、実務上の利用頻度ははるかに低いのですが、国税徴収法の人気の高さがうかがえます。
また、直近5年の国税徴収法の受験者数は以下のように推移しています。
令和4年 | 令和3年 | 令和2年 | 令和元年 | 平成30年 | |
簿記論 | 12,888 | 11,166 | 10,757 | 11,784 | 11,941 |
財務諸表論 | 10,118 | 9,198 | 8,568 | 9,268 | 8,817 |
所得税法 | 1,294 | 1,350 | 1,437 | 1,659 | 1,704 |
法人税法 | 3,454 | 3,532 | 3,658 | 4,260 | 4,681 |
相続税法 | 2,370 | 2,548 | 2,499 | 2,897 | 3,089 |
消費税法 | 6,488 | 6,086 | 6,261 | 7,451 | 7,859 |
酒税法 | 454 | 470 | 446 | 492 | 546 |
国税徴収法 | 1,709 | 1,702 | 1,629 | 1,677 | 1,703 |
住民税 | 476 | 378 | 381 | 410 | 460 |
事業税 | 269 | 302 | 335 | 392 | 418 |
固定資産税 | 910 | 941 | 874 | 868 | 845 |
合計 | 40,430 | 37,673 | 36,845 | 41,158 | 42,063 |
国税徴収法の合格率推移
直近11年間の国税徴収法の合格率推移(緑色の線)は次の通りです。

全11科目の合格率と比較すると「やや低め」の合格率で推移しています。
最後に
国税徴収法は実務での利用頻度はそれほど高くないです。
しかし、学習ボリュームが少なく出題が理論問題のみ。
さらに、学習に簿記知識は一切不要なので初学者でも短期間で合格できる可能性があります。
スタディング税理士講座なら国税徴収法が49,800円から受講できます。これは大手予備校の1/3の値段。
→→ 【スタディング体験談】働きながら3ヶ月で国税徴収法に合格!
安いけど本当に受かる教材なのか?現役税理士が徹底解説してみました!
30歳から税理士になるまでの具体的なステップはこちらの記事「30歳社会人が最短で税理士になるための完全ロードマップ / Fラン卒でもなれた!」を参考にして下さい。
40歳から税理士になるまでの具体的なステップはこちらの記事「税理士を40代から勉強して目指すのは可能?具体的な方法を現役税理士がガチ解説」を参考にして下さい。
50歳から税理士になるまでの具体的なステップはこちらの記事「税理士を50代から目指すのは無謀?具体的な方法を現役税理士が解説!」を参考にして下さい!
コメントを残す