会計事務所で1人が担当する件数は何件が適正?年収との関係は?

こんにちは、はらすけです。

僕はFラン大学卒(理系)。限りなくブラックに近い一般中小企業を30歳で退職後、それから猛勉強を始めて6年かかって奇跡的に税理士になりました。(プロフィールの詳細

この記事では次のような疑問を解決できる内容となっています。

この記事でわかること
  • 担当件数と年収との関係は?
  • 会計事務所に入ると何件担当することになるのか?
  • 税理士試験の勉強が可能な担当件数は?
  • 自分に合った担当件数は何件?
  • 自分に合った会計事務所の探し方

会計事務所で一人当たり何件担当するのかは事務所によって様々です。ですので、この記事はあくまでも僕の一見解としてお考え下さい

一応、会計事務所を2か所(東京と地方)で10年以上経験しています。

 

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ヒュープロを税理士の視点から詳しく解説した記事はこちら「ヒュープロ(Hupro)の評判は?東京の会計事務所に転職したい人は必須

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2023年1月14日

 

担当件数と年収の関係

会計事務所で働く場合、給料は自分が担当しているクライアントからもらう「顧問料」が基準となっている事がほとんどです。

クライアント1件から年間いくら顧問料がもらえるかと言うと「業種」「売上規模」「法人or個人事業主」などの条件によって違ってきます。

僕の感覚ですと、クライアント1件当たりの顧問料は平均40~50万円/年といった感じです。

では、担当しているクライアントから受取った顧問料のうち、何割ぐらいが担当者に支払われるかというと35~45%というのが一般的ではないかと思います。

具体的にすると次のようになります。

担当件数と売上高と年収
担当件数 売上高 年収
20件 800~1,000万円 280~450万円
30件 1,200~1,500万円 420~675万円
40件 1,600~2,000万円 560~900万円
50件 2,000~2,500万円 700~1,125万円
60件 2,400~3,000万円 840~1,350万円
70件 2,800~3,500万円 980~1,575万円

会計事務所に入ると何件担当することになるのか?

会計事務所がクライアントに提供する一般的なサービスは次のようになります。

会計事務所の仕事
・会計帳簿が適正に作成されているかの確認(毎月)

・業績解説&納税額の予測(毎月)

・税務相談(随時)

・税務申告書(法人税・消費税・地方税)の作成(年1回)

・年末調整・法定調書の申告(年1回)

・償却資産税の申告(年1回)

・社長個人の確定申告(年1回)

では、未経験の新入社員が1人でクライアントを何件担当することになるかというと、1年目は規模が小さい企業・個人事業主を中心に10~15件が普通ではないかと思います。

やはり、会計事務所は専門的な知識がかなり必要となる仕事なので、未経験の新人に多くの担当を持たせるのは会計事務所としてもリスクがあります。担当者のレベルアップの進捗を見ながら徐々に増やしていく場合が多いと思います。

税理士試験の勉強が可能な担当件数は?

会計事務所で働きながら税理士を目指したい方も多いと思います。

僕が知っている税理士は、会計事務所で働きながら試験勉強に励んでい方がほとんどでした。

では、税理士試験の勉強がしっかりとれる担当件数はというと20~25件だと思います。

ちなみに僕が税理士試験の勉強をしていた時は、担当件数が約20件ぐらいでした。

会計事務所の繁忙期に当たる12月~3月を除けばほとんど残業することなく定時で終わり、予備校へ直行するという生活を送っていました。

担当件数ごとの忙しさの度合いをまとめると次のようになります。

担当件数と忙しさ
担当件数 忙しさ度
20件 定時帰宅で勉強可能
30件 ほぼ定時帰宅で勉強可能
40件 定時帰宅はほぼ無理
50件 定時帰宅は無理
60件 定時帰宅は絶対無理
70件 定時帰宅?寝言ってんのか?

ですので、税理士試験の勉強時間を十分に取りたい方は、約20件を目安にするといいと思います。

勉強環境が整った会計事務所の特徴

所長が税理士試験に協力的

会計事務所は10人前後で組織されているところがほとんどです。

なので、所長である税理士の方針が良くも悪くも事務所全体を支配しています。会計事務所に、民主的な考え方はなく所長税理士の独裁国家と言っていいと思います。

僕は今までに2か所会計事務所を経験しましたが、どちらも税理士試験に理解のある会計事務所でした。

仕事はほぼ毎日定時で終わりますし、税理士試験の直前は一週間ほどの「試験休み」ももらえました。このように、勉強の環境が整っていると自ずと税理士試験に合格する可能性も高くなります。

ですので、従業員の税理士試験に協力的な所長であれば、勉強環境が整っている可能性が高いと言えます。

税理士を目指している先輩がいる

会計事務所に税理士を目指している従業員がいるかどうかはとても重要です。

少し先を走っている先輩が職場にいると次のようなメリットがあります。

受験生が職場にいるメリット

・試験勉強について色々と相談することができる。

・先輩が率先して定時に帰宅するので、帰宅しやすい。

・この事務所にいれば自分も合格できるという安心感がある。

職場に受験勉強している従業員がいない場合、受験についての相談もできないですし、繁忙期に自分だけ定時に帰に帰りにくいといったデメリットがあり、「孤独感」を感じてしまうことも多くなります。

そして「この会計事務所にいて自分は税理士試験に合格できるのか、、、?」という不安と日々格闘することになります。

ですので、職場に税理士を目指している従業員がいると、勉強環境が整った会計事務所といえます。

ワークライフバランスを考える

どのくらいの担当件数が適正なのかは人によって異なります。

働きながら税理士試験を目指す方なら、担当件数を20件程度に抑え、年収が低いのは少し我慢するといった働き方が理想かもしれません。

一方、税理士は目指さないので、収入を重視したいといった方であれば、30件以上担当して少々残業が多いのは我慢するといった働き方が理想でしょう。

担当件数と年収と忙しさ
担当件数 年収 忙しさ度
20件 280~450万円 定時帰宅で勉強可能
30件 420~675万円 ほぼ定時帰宅で勉強可能
40件 560~900万円 定時帰宅はほぼ無理
50件 700~1,125万円 定時帰宅は無理
60件 840~1,350万円 定時帰宅は絶対無理
70件 980~1,575万円 定時帰宅?寝言ってんのか?

とはいえ、人生には様々なステージがあり、その都度柔軟な働き方ができる会計事務所が理想だと思います。

様々なステージがある!
・税理士試験に没頭したい時期

・独身でバリバリ仕事に時間が使える時期

・結婚して子育ての時間が必要な時期

・両親の介護が必要な時期

会計事務所の探し方

では、自分に合った会計事務所はどのように探せばいいのか?

探す方法はたくさんあります。

求人を探す方法
・知人からの紹介してもらう

・大手予備校の合同就職説明会に参加する

・ハローワークを利用する

・転職サイトを利用する

・転職エージェントを利用する

 

求人の探し方によるメリット・デメリットは次のようになります。

求人を探す方法 特徴
知人からの紹介 メリット
・会計事務所の内部情報を確認できるので安心できる。
デメリット
・もし、職場が自分に合わなかった場合、紹介者のこともありすぐには辞めずらい。
転職サイト メリット
・全国の求人を見ることができ、求人数も豊富。
デメリット
・求人の検索や応募は自分でする必要がある。
・履歴書・職務経歴書・面接・年収交渉に関する対策を自分でしなければならない。
・公開情報のみでは内部情報が不足しがちで、判断が難しいことも多い。
転職エージェント メリット
・非公開の優良求人を紹介してもらえる。
・会計事務所の内部情報を転職エージェントに聞くことが出来る。
・履歴書作成・職務経歴書作成・面接対策・年収交渉を転職エージェントが無料で支援してくれる。
デメリット
・転職エージェントとの電話やメールでのやり取りが面倒。
ハローワーク メリット
・地元密着なので地方の求人に強い。
デメリット
・転職を強要してくることは少ない反面、アドバイスが物足りないこともある。
・専門性が高い求人は集まりにくい傾向がある。
・公開情報だけでは内部事情を知ることができず、判断が難しいことも多い。
大手予備校の合同就職説明会 メリット
・一度に多くの会計事務所と面談できる。
デメリット
・1年に2回しか開催されない。
・都会での開催なので、地方で就職したい場合は使えない
・公開情報だけでは内部情報まで知ることができず、判断が難しいことも多い。

 

僕は地方在住で、東京の会計事務所へ転職希望だったこともあり一度に多くの会計事務所と面談できる「大手予備校の合同就職説明会」を利用しました。

僕が入社した会計事務所は、会場にたまたま会計事務所の職員も同行していたので、内部事情もしっかりと職員から聞くことが出来たのでとてもラッキーでした。

でも、在籍している職員に直接聞けるケースは非常に稀です。

求人を探す方法にはそれぞれメリット・デメリットがありますので、あなたの状況に合った方法を選択してください。

もし、僕がこれから転職活動をするなら「転職エージェント」を利用します。

なぜなら、転職エージェントは定期的に会計事務所に訪問していますので、公開している求人情報では知ることができない内部情報を豊富に持っているのが強みだからです。

会計事務所はホームページを持っているところも少なく、ホームページがあっても情報量が少ないケースが多いです。

確認しておきたい情報
・税理士試験の受験者が職員の中にいるか?

・その会計事務所で科目合格できた人はいるのか?

・1人の担当件数はどれぐらいか?

・所長税理士は税理士試験に理解があるか?

僕が入社した会計事務所には受験生の先輩がいたので、受験生は定時に帰ることが当たり前の環境でした。

ですので、定時で帰ることに「罪悪感」や「後ろめたさ」を感じることはありませんでした。

受験生がいない会計事務所の場合、繁忙期に定時で帰ろうとすると極悪人みたいに見られます。

そして、税理士試験で不合格になろうものなら居場所がなくてストレス溜まりまくりです、、、。

やはり、環境って凄く大事ですよ。

また、雇用条件がいい求人には応募が殺到するので、採用側も選考作業に苦労します。

ですので、転職エージェントに非公開求人として出しておいて、条件にマッチした人材を効率よく選別してもらうことが多いです。

転職エージェントのところには必然的に優良求人が集まりやすくなっています。

会計事務所・税理士・科目合格者・簿記検定保有者などに強い転職エージェントは次の「4つ」です。

①リクルートエージェント(総合型

リクルートエージェントは「株式会社リクルート」が運営する転職エージェント。転職サービスの中でも圧倒的な知名度とブランド力を誇り、その安心感は抜群です。

会計・税務系だけでなく、ああらゆる業種・職種を扱う「総合型」の転職エージェントで、業界でもNo.1の求人数を誇ります。コロナ禍で求人数が減少しつつりますが、約20万件を超える求人数を保有しているのは魅力的です。

全国16か所に支社があり、都市部以外の方にも幅広く転職をサポートしています。転職を希望する「全ての方」がまずは登録すべき転職エージェント!

②MS-Japan(特化型

25年にわたり、経理・財務・総務・一般事務などの管理部門と士業に特化してきた転職エージェントです

「管理部門・士業特化型エージェントNo.1」の評価を受けており、経理などの管理部門、会計事務所、士業では絶大なサポート力を誇っています。

会計事務所にも強く、業界に精通したキャリアドバイザーが在籍しているのが魅力です。全国の求人に対応していますが、支社がある「東京」「横浜」「名古屋」「大阪」の求人数が多いのが特徴です。

③ジャスネットキャリア(特化型

1996年に「公認会計士」が設立した会計・経理・財務・税務に特化した転職エージェントです。24年以上の歴史があり、会計業界に精通したキャリアドバイザーがサポートしてくれます。

ジャスネットキャリアの強みは転職後のミスマッチが少ない点です。その理由は、役員・責任者への直接取材を通じて、会社の意思決定者とのパイプが太いことから、「意思決定者に対して直接提案ができる関係性」を構築できているからです。

全国の求人に対応していますが、支社がある「東京」「名古屋」「大阪」の求人数が多いのが特徴です。

④マイナビ税理士(特化型

税理士・科目合格者に特化した転職エージェントです。業界大手の「株式会社マイナビ」が運営しており、安心してサービスを受けることが出来ます。

「税法科目で苦戦していて残業が少ない会計事務所に転職したい…」といった要望は一般的な転職エージェントではなかなか理解してもらえませんが、マイナビ税理士ならこのような要望にも対応してもらえます。

全国の求人に対応していますが、支社がある「東京」「名古屋」「大阪」の求人数が多いのが特徴です。

コロナ禍で有効求人倍率も急降下しており、さらに未経験の会計事務所業界、、、税理士業界に精通した転職のプロの手助けを受けるのが転職を成功させるには必須となってきています。

 

(出典:日本経済新聞

転職では「年齢が若いほど有利」です。これは会計事務所でも同じことです。

コロナが収束して景気が回復するまでに4~5年かかると予想している専門家もいます。

30歳と35歳とでは転職市場での価値は大きく違ってきます。

科目合格を複数持っているなら別ですが、日商簿記2級で未経験となれば若ければ若いほど採用される可能性は高くなります。

なぜなら、若いほうが教育しやすいというというメリットがあるからです。

33歳未経験で転職活動をして感じたことは、転職において「一番若い今」が最も採用されやすいということです。

まずは、会計職に特化した転職エージェントで求人をみて見ることから始めましょう。

会計職専門転職エージェント「MS-Japan」

非公開求人を見るには無料登録が必要ですが、登録作業は5分程度でできる簡単な作業です。

 

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まとめ

まとめ

・売上高と年収額は連動している

・働きながら税理士試験の勉強をするなら担当件数20件程度が良い

・20件程度なら「残業なし」「年収は約280~450万円」

・自分の状況に合った担当件数に調整可能な会計事務所が理想

・税理士を目指すなら試験勉強に理解のある会計事務所を選ぶ

・求人探しは内部情報に強い転職エージェントがおすすめ 

僕の経験から、書かせていただきました。

しかし、「業務内容・仕事の進め方」「年間の顧問料報酬」「従業員への分倍率」など会計事務所を経営している税理士によって大きく違ってきます。

営業力がある税理士ですと、1件当たりの平均顧問料報酬も高くなり、少ない担当件数でも年収が高くなります。

もしかすると、もっと高い年収がもらえる実力があるにもかかわらず、著しく低い年収しかもらえていない可能性もあります。

同じ担当件数でも年収が100万円以上違ってくるケースもあるので、今すぐ転職を考えていない場合でも、転職エージェントにどれくらいの年収なら転職が可能かを聞いておきましょう。

いざとなった時に、選択肢を持っていると精神的に安定します。

会計事務所・税理士に強い転職エージェント
総合型 リクルートエージェント 求人数No.1を誇る最大手転職エージェント。どの職種も求人が豊富なので、コロナで求人数が減少しつつある今、約20万件を超える求人数を有しているのは魅力。
特化型 MS-Japan(エムエスジャパン) 経理・財務・総務・一般事務などの管理部門と士業に特化した転職エージェント。会計事務所にも強く業界に精通したアドバイザーが在籍しているのが魅力。
特化型 ジャスネットキャリア 会計・経理・財務・税務に特化した転職エージェント。創業から20年以上の歴史があり、業界に精通したコンサルタントがサポートしてくれる。
特化型 マイナビ税理士 税理士・科目合格者に特化した転職エージェント。業界大手のマイナビが運営しており安心してサービスを受けることが出る。BIG4税理士法人などの優良求人が豊富。

繰り返しになりますが転職におして「年齢が若い」ということが、最も重要であることを身にしみて感じました、、、。

どの転職エージェントも無料で利用できます。

もし、現在の会計事務所に少しでも不満があるなら、税理士業界に精通した転職エージェントにあなたの今の現状を気軽に相談してみましょう。

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